住みたいまちNo.1横浜に「分断」の悲劇

横浜が荒れている。2年連続住みたいまちランキング首位を獲って順風満帆なはずのあのまちが、である。そう、カジノで揉めているのだ。

最近、横浜市内を歩くと、とにかく「カジノは要らない」といったポスターを見る。ギャンブル依存症が気になるとか、横浜の品位にあわないとか、あるいは観光客が殺到して観光公害が起きるとか、理由は様々であろう。

一方で賛成派は、横浜市に活力と財源を生み出すためにはIRは必須だと説いている。先日の老水道管の噴き出し映像に度肝を抜かれた人も多いだろう。あれは横浜市の出来事である。人口減少が間近に迫った巨大都市は、すでにインフラ改修投資が追い付かなくなっているのだ。IR誘致はそのために必要な社会的犠牲として認めてくれい!というのが本音なのかもしれない。

もっとも最近は、例の事件の影響もあってIR賛成派はカジノを強調しなくなっているようだ。しかし、カジノなしのIRは運営業者的にはありえないはずで、一種の二枚舌のようにも思える。

それはともかく、最も問題なのは両者に歩み寄りの余地はなさそうだという点である。 繰り返すが、そもそもカジノ抜きIRは採算面で厳しい。そこを強行すれば失敗し行政の重荷になる可能性が高い。かといってこのまま行政主導でカジノ誘致を進めた場合、 日本最大の人口を抱え、国内の諸都市のリーダー的存在である横浜市が、真っ二つに分断されてしまう危険がある。

まさに、トランプが分断したアメリカ、というのと同じ文脈である。

個人的には、カジノなんかよりずっとハードルが低く手軽なギャンブルが全国にあふれている日本で、カジノが来るからって何をいまさらギャンブル依存症だよ、という気がしてならない(既存ギャンブル業界が黒船出現とばかりに反発するならわかるのだが、そうでもない)。

みなとみらいエリアと言えば、成人式振袖詐欺を起こした「はれのひ」社長も住んでいたと噂のあったタワマン群があるのを皆さんはご存知だろうか。タワマンっていうと東京ベイエリアと武蔵小杉ばかりが有名だが、みなとみらいをはじめとする横浜ベイエリアもけっこうな林立地帯。もしかすると小杉より多いんじゃないのか?

パシフィコ横浜に寄り添うように立ち並ぶ高層マンション群。一番右手奥は京急「神奈川」駅最寄りのツインタワーだろうな。むかし汐留あたりで高層ビルが海風を妨げる「東京ウォール」と言われたが、まさに「横浜ウォール」だろ。
パシフィコ付近で撮影。この建物の密接度合い、東京ベイエリアや武蔵小杉の比じゃない。バルコニーからの眺望が、隣のマンションだらけだよ。これじゃ。当然、そんな眺望写真を中古物件売り出しで載せるバカはいないので、白日のもとには晒されないわけだが。

横浜市役所移転先エリアの分譲で、販売価格がめっちゃ高かったザ・タワー横浜北仲とかも、カジノ風評で資産価値はどうなるのか、結構気になりますな。投資目的だろうと、20年後には値崩れ(or隠れ家賃支出で足が出ること)間違いない物件なので、築浅売り抜けを前提としない限り買っちゃダメな物件だと思いますがね。

そもそも、こういう合築は、管理組合というかの意思統一が難しいので、絶対トラブルになる。くわばらくわばら。

知らなかったではすまされない不動産オーナーの責任

ボロボロの空家が崩落して隣家に被害が出た場合の責任は誰にあるのか、もちろん空家の持ち主だ、なんて議論があるけれども、現役バリバリで居住者が多数いるマンションが隣地に迷惑をかけた場合、マンション所有者が責任を負わなければならないということを当の所有者は意識しているのだろうか。

そんなことを思わせる事案が、神奈川県逗子市で起きたこの事故

具体的に言うと、斜面地の上方にたつマンションがあって、あるとき地層の風化からその斜面地が崩落して不幸にして死者が出たケースだ。こういうのってよく行政の責任追及にこぶしを振り上げやすいのだが、完全に民地だとせいぜい行政指導レベルで行政の責任は問いにくかったりする。つまり責任追及は民事関係となる。

で、マンション住民としてはこういう話で損害賠償請求でもされようものなら本当に根耳に水であろう。普通はそんなところまで注意を払うわけがないのだ。

やっぱりマンションなんて所有しなくてよかった。

渋谷と恵比寿が、「新大阪」になった日~当地の物件価値は今後どうなる?

「新大阪」と聞くと、首都圏の人は、東海道(山陽)新幹線の駅というイメージしかないのではないか。一応オフィス街でもあるので、新大阪にあるオフィスに出張したり、あるいは近隣ホテルに宿泊したこともある人もいるだろう。しかしほとんどの人は降りずに在来線か地下鉄に乗り換えるので、新大阪駅界隈を歩いたことがある人は、駅の認知度に比べると極めて少ないのではないかと思う。

関西出身の私は、今は首都圏生活だが、以前もこれまでも、乗換駅としてはもちろんだし、近隣にも用事があってそれなりに土地勘がある。新大阪はただの新幹線の駅ではなく、新幹線と航空機がニアミスする場、という意味もあると思っている。

新大阪を歩いていると驚くのが、伊丹空港に着陸間際の飛行機が割とすぐ上を(あまり高くない高度で)飛んでいることだ。キョリ測で測ってみると、駅から伊丹空港の滑走路の近いほうの端まで約6km。離着陸時の航空機って新幹線くらいの速度のはずだから、この程度しか離れてなければ、相当高度が下がっている必要がある。オフィス街でもある新大阪駅周辺に梅田(大阪駅前)ほど高層ビルがないのはそれが理由で、新大阪発展を阻害する理由にもなったという(新横浜と異なり、私鉄(阪急)の直通・延伸計画はとん挫したままとなってしまった)。

で、タイトルにある「渋谷」「恵比寿」が「新大阪」に、とはまさにこのこと。昨日、渋谷に出かける用事があって、おお、これが渋谷ストリームか、東横線跡地と渋谷川もきれいに整備されたな~、やはり賃貸でいいのでこの町に住みたいなとコミック「吉祥寺だけが住みたいまちですか?」を思い返しながら、などと恵比寿まで気分よく歩いていると、

むむ?飛行機が飛んでいる。

これが噂の羽田着陸用新コースってやつか?機影があまりに大きい。高さは違うと思うので、新大阪ほどではないはずだが、見慣れないだけにびっくりしたのだ。しかも、テスト飛行じゃなかったっけ?5分に1機は来る。多い。

念のため、飛行機の高度を調べてみると、こんなサイトが見つかった。空港までの距離だけで単純に比較すると、新大阪と大井町あたりが同じ高度のようだ。(恵比寿付近は高度約610m、大井町付近は約305mとのこと)

明治通り沿いを歩けば車の喧騒もあるのでさほどでもないかと思ったが、それでも機影が大きい分、やはり騒音もある。慣れるのかもしれないが、でも、こんな風景をこの地元の住民は想定していただろうか。

私はあわてて、恵比寿ガーデンプレイスタワーに上り、少しは高い所(地上高約150m)から撮影を試みた。夕闇でぼやけているが、肉眼だと機影はより大きく感じられる。飛行ルートは微妙に左右にずれるので、東寄りを飛ぶ機体もある。まさに麻布、広尾付近をかすめて飛んでいるわけだ。

恵比寿から代官山・池尻大橋方面を望む。
右端の高層ビルが渋谷駅前の高層ビル群だろう。

城南地区の高級住宅街の資産価値下落まで噂された本件、こうした環境変化もまた持ち家のリスクなんじゃないだろうか。

被害を受けてもマウンティング。武蔵小杉住民にはやはり同情できない

先日、武蔵小杉タワマン関連で週刊現代の取材を受けた。
どうも、先日誌面で武蔵小杉の特集を組んだそうなのだ。私は実際には見ていないのだが、
現代ビジネスのサイトにあるこの記事のようだ。

むむ? これは武蔵小杉を貶める記事と見せて、実は鹿島田(新川崎)地区をdisる記事ではないだろうか?だって、浸水マンションの地下駐車場設備が故障しているので、管理会社のあっせんにより住民は別の駐車場を借りる羽目になっている、という説明の後に、住民の声の引用として、

「地下駐車場の修理が終わるのは『(’20年)7月以降』と、マンションの掲示板に書いてありました。台風のあと、管理会社は仮の駐車場を用意したんですが、場所は鹿島田。JR南武線で武蔵小杉から3駅のところで、徒歩で行くと40分以上かかります。そんなところに駐車場があっても、不便すぎて誰も使わない。おまけに、元の駐車場代は払い続けている。『住民のせいじゃないのに』と、管理会社の対応に怒っている住民もいますよ」

とか書いてある。これは取材記事だから、確かにこの人はそう言ったのだろう。しかしね、この発言、どうだろうよ。

この住民、おそらく東京都心勤務者で南武線なんて普段乗らず、わかってないと思うんだ。だって、鉄道で3駅って所要たった6分だよ。私はこの仮駐車場の場所を人づてに聞いたけど、鹿島田駅徒歩3分の駅前エリアなんだよね。この人、もしかすると自分は車を持ってなくて、現地も見ずに他人事で言っている可能性すらあると思う。

もちろん、これが武蔵小杉から電車で40分かかるというなら不便という指摘もわかる。しかし電車で6分のところを歩けば40分って当たり前で、誰がその距離を歩いて駐車場いくかよ。電車賃惜しいってか?

記事の見出しにも、「仮駐車場まで徒歩40分」とかあってさ、これじゃあ仮駐車場のある鹿島田という場所がいかにも駅遠の交通不便地域と誤解されかねない。繰り返すが、無知が原因?でこういう悪意ある言い方をする人が一番困るんだよね。

いや、そもそもこれは、武蔵小杉住民にありがちな、小杉からみれば鹿島田なんて…という見方をしているからこそ起きる発言じゃないのかな。週刊現代さんも、こういう被害者のような顔をしてマウンティングを続ける人の片棒を担ぐような記事はやめていただきたいものですね。いや、わざと煽ってるのか(汗)。

ほんとはこれ、ヤフー転載記事のコメント欄に書きたかったのだが、コメントが1日で500件以上ついていて埋もれそうだったのでやめた。コメントがせいぜい6件しかつかない私の記事とはえらい違いだなあ。

水害からもうじき4か月、武蔵小杉の今

昨年、現代ビジネスで何度か小杉のタワマン・戸建て水害のことを書かせてもらった。同じ水害被害者でも、マンションと戸建てでは利害も、今後の対策も異なる部分がある。市の対応(賠償)がなければ「訴えるぞ!」という点での温度差もある。ただ、最近ネットで見た情報では、マンション住民を中心とするグループでは、市に(賠償・補償はともかく再発防止のための)各種要望を行ったようだ。

高層マンション住民は、高所得で社会的ステータスも高い人たちが多いと想像され、今回の件もいろいろ調べ上げて要望を積み上げてきたものと思われる。ただ、自分で不動産を持ったことに対する自己責任についてはどう考えているのだろうか。

市もすべての要望をきくわけにはいかないだろうが、 なかでも避難所を用意してほしいという話はかなりハードルが高い。既存の町内会に割り当てられている避難所の分け前をもらうのは不可能だろうし、では行政が新たなところを用意するのか?

そもそも武蔵小杉は広い川崎市の一部地域に市が不公平なまでに税金投入して便利な街を作った経緯があるなかで(詳細は拙著「住みたいまちランキングの罠」参照)、もともと裕福で、かつ地元の旧住民と心理的距離のあるマンション住民をフォローするために税金を投入しすぎることは川崎市全体から見ていっそうの不公平感を煽ることになりやしないかと、下世話ながら気になってしまうのである。

あなたがたはそもそも高層マンション、いや高級マンションに住んでるんですし、 同じ水害被害者でも、少なくとも居住部分が被害を受けた戸建て住まいの方とは違うので、ある程度自己負担をしてもらわないと市民全体の理解が得られない…といわれたらどうなるんだろうか。

それこそ、マンション管理組合が3階くらいの低層階住戸を買い取ってリフォームし、共用部分に組み入れ、普段はコミュニティスペース、いざというときは避難所にするくらいにしてはどうだろうか。

「持ち家か賃貸か」「戸建てかマンションか」…ついに正解がわかった、という記事があるのだが

私も連載させてもらっている現代ビジネスに、標記タイトルの記事がある。あくまで媒体に対してではなく、この記事自体について、かなり誤解をさせるものがあるので、賃貸派としてしっかり論評をしておきたい。なお、この記事、結論は

>可能であれば購入することをおすすめします。

とのことで、持ち家派なのだが、前提に間違いが多い。以下、みていこう。

>なぜかといえば、老後対策です。

老後対策というのは、単に住居費を下げればいいというものではないと思います。それこそ投資でなく貯金ばっかりしてきた日本的な考え方ですね。とにかくお金を貯めて、あとは死ぬまでに底をつくことのないように恐る恐る取り崩していくことしか頭にないから、家賃を払い続けるのがもったいないという発想になる。そうではなく、資産運用をきちんとやって、公的年金以外にも月何万円かの収入が入り続けるようにすればまた話は違うと思うんですよね。

>賃貸では生きているかぎり家賃が発生しますが、持ち家なら必ずかかる費用は固定資産税くらいのものです。

持ち家なら固定資産税しかかからないから月1~2万円で済むよ、ってほんとですか?まあ戸建てならどんなに隙間風が吹きすさぶボロ家でもカネを惜しんで修繕せず住み続けることはできるかもですが、集合住宅の修繕はみんなで決めることなのでそうはいかないでしょう。そもそも共益費(管理費)の支払いがないとでも?

>マンションなら断然築浅の中古がおすすめです。

沖式住宅投資法のように10年ごとに転売を繰り返す方式ならともかく、そうでなく終の棲家を考えるのならば、築5年くらいの築浅中古を買ったとしても、いずれ修繕積立金や管理費の上昇からは逃れられません。まあ、利便性の高いマンションを買えば資産価値が落ちることは避けられるでしょうが、「隠れ家賃」が月3~4万発生することを無視するのはどうなんでしょうね。

木造の戸建てと鉄筋のマンションでは、耐用年数が違います。法定耐用年数は、鉄筋コンクリート造りのマンションが70年、木造戸建てが33年です。築10年の差があっても、マンションに軍配が上がります。

まあ、これは正しいかな。一戸建ての建物は、30年過ぎると価値はほぼゼロと言われることを考えると、新築を立てたときの建設費が仮に2000万円だとすると年間666万円、月当たり5.5万円償却している計算になります。30年住めば普通は外壁や水回り、冷暖房の修繕更新にも少なくとも500万円くらいはかかっているはずなので、月当たり1万円程度加算。ここに固定資産税を足すと、分譲一戸建てに住むと、安くても月7~8万円は払っている勘定になると思われます。

一方マンションだと上記の通り隠れ家賃は築浅でも普通に4万円くらいかかります(築古になってくると修繕一時金の負担を含めると月6万くらいになることは十分考えられる)。資産価値がほぼゼロになる前に売り抜けられれば何千万円かの建築費がまるっと減価することはないので、まだマシ、ということではあるのですが、持ち家推しの理由に、老後対策で支出を減らすためというメリットばかり強調するのはいかがなものかと思いますね。

吉祥寺だけが住みたい街ですか?

「住みたいまちランキングの罠」を書いたとき、中で吉祥寺のことを言及した。文中にも書いたが私は吉祥寺には自転車で行けるエリアが生活圏だったことがあり(ただし、最寄り駅は吉祥寺ではない)、執筆に当たっては久々に何度か現地視察に行き写真も撮り、まちの変貌を再体験した。

一方で、見出しのような題名の漫画があることは知っていたが、当時はあえて読まずに自著を書いた。

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そして1年半が経ち、何のご縁か、この漫画を手に取る機会があった。私自身、「住みたいまちランキングの罠」の執筆に当たり分譲派から賃貸派に転換し、同居人を説得してその後自宅マンションも売った(その体験記はまさに現代ビジネスで連載中)。これからは一生賃貸でいいやと決め込む中で、賃貸・引っ越しが前提の街選び漫画と出合ったのは不思議な気分である。以下、まち・不動産業界評論っぽく感想を書いてみる。

吉祥寺にある不動産屋に転居先探し中の(いま一人暮らしか、実家から独立、離婚で一人暮らしを始める)女性客がやってきて、当地の物件を探そうとするが、主人公(双子女性)は客の転居理由を聞いているうちに吉祥寺以外のまちがふさわしいと判断。ほぼ毎回、目的のまちへの案内を強行する。移動した先ではグルメスポットなどを紹介し、不動産屋が客に軽食をおごったりもする。多くの場合、客がそのまちのすばらしさや特徴ある物件スペックに魅了されてそこに決める、というパターンの物語。

手数料がたかだか家賃1か月分にしかならない賃貸仲介で、同意するかもわからない1件の内見にそんなに手間暇(+おカネ)をかけるわけねーだろ!と言う突っ込みは野暮だろう。刑事ドラマだって学園モノだって、リアリティがありそでないんだから。面白いストーリーは、事実では作れないのだ。

要するにこの漫画がやりたいことは、一種の「アド街」なのだろうことはわかりつつ、それを理解すればするほど、自分も「ああこの町に引っ越したい」という気分に駆られる。 ああ、賃貸派になっていてよかった、と思う瞬間だ。

もっとも、この漫画は、冒頭で紹介した通り、独身一人暮らし女性の新たな住まい探し、というのが基本モチーフになっていて、所帯じみた人々の新居選びの話は今のところ出てこない。そういうモチーフを示して、(子どもの転校を伴ってでも)転居暮らしも悪くないね、みたいなチャレンジングな漫画が出てくると面白いんだけどな~。

現代ビジネス記事「定年後に「持ち家を売った」年金暮らし夫婦たち、そのヤバすぎる末路」について

大原の連載記事がWEBアップされたのの確認ついでに現代ビジネスを見ていたら、表記の記事が目に留まった。紹介されている事例をざっと要約するとこんな感じ。

  • ①郊外の一戸建てを処分し、都区内の築古マンション購入→駐車場代や維持費・修繕費などのランニングコスト増で年金生活にはこたえる。郊外は不便だったが維持費が安く済んだのに…。それでいて、住人の退去が続きゴーストマンションになったらどうしようと心配している。
  • ②駅遠一戸建てを処分し、駅近賃貸マンションへ移住→妻の病気・入院などで貯金がどんどん減り将来不安。負担減のため再度引っ越しするのも困難。さらにいずれ賃貸貸し渋りが起きるかもという不安も。
  • ③築古一戸建て+土地を処分→建物は無価値と査定され、建物除却費用などが必要になった上、土地の売却価格も値下げを余儀なくされた。思ったよりお金が残らなかった。

こういう事例を挙げて、老後に安易に持ち家を売らないほうがいいよ、という主張。わからなくもないが、逆にこの人たちが家を売らずに済み続けていたらどうだったのかという対照実験をしたわけではないので、結果論としか言いようがない面もある。特に①は「年金生活者が安易に持ち家を売ってはダメ」かもしれないが、「物件選びにもよるけど、やっぱり持ち家はダメかも」という主張にもつながるから、このサイトの主張を力づけることになる気もするし。

③なんかは、こういう話があればあるほど、資産を守るという意味でこそさっさと売っちゃいなさいな、ともいえるのではないだろうか。

これからの時代は、安心して住めるコスパの良い賃貸こそがきっと求められるはずなのだ。良質な空家の賃貸活用、これだろ!

不動産業界の闇

いま、現代ビジネスに連載中の、仲介会社を使わずにマンションを売った話については、今後不動産業界の闇みたいな話を書いていくことになるんですが、ネットを調べていたら、不動産業界の悪慣行について3年ほど前にワールドビジネスサテライトで取り上げた動画がありました。いい証拠になるのでメモとして残しておきます。

新年の新聞に住宅広告特集

正月の新聞といえば、本編以外に別刷りの特集面があるのが恒例。今年は住宅広告特集もあった。といっても個別の物件情報ではなく、消費税増税を受けての住宅取得支援制度だったり防災関連だったりの情報。SUUMOのキャラクターが随所に登場すると思っていたら制作協力がリクルートだった。広告を載せているの(=紙面制作費の負担者)はマンションデベではなく戸建てを作るハウスメーカーがほとんど。

まあ、住宅展示場は閑古鳥が鳴いているなんて話もあるし、必死なんだろうね。そもそも戸建ては、駅近だと敷地が確保しにくい、あっても狭い、それで3階建て(住みにくい)…結局郊外や駅遠物件になり、確実に維持費がかかる上に資産価値も落ちる、同じ金を払うなら都心マンションだろ、という流れになりつつあるようだ。

個人的には、子どもが小さい頃だけ郊外の庭付き戸建てに住むというニーズはあっていいと思うので、賃貸市場が活性化することを期待しているのだが。